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金の釘

1月15日

ずっと以前から 時々夢に見る洋館がある。

それは…30年ほどまえ、原宿の駅から 代々木方面に歩いた
住宅街の中にありました。

30年前って…あたし、5歳だったんだけどね。

今は原宿という地区名は無く 原宿駅近辺は
神宮前と千駄ヶ谷ですが
その家には「原宿○ー○ー○」という住所の表示がそのまま
残っていました。

原宿村って書いてあったかも。
町かなぁ。勝手口のタイルに住所があった。

当時通っていた学校は昔は外国人居住区だったらしく
周りが洋館だらけだったので、洋館は見慣れてたと思うんだけど
どうしても、この洋館が気になる。

山手にある洋館は可愛らしくて
それが、「この家じゃ、納豆とか秋刀魚は喰えんな…」な「お姫様」であるとすると
この洋館は「じじぃ」。 それもかなり偏屈な。

門は大きな木の扉で閉ざされていて
「誰も来んじゃねー!」と言っているようでした。

玄関からは、その大きな門扉で屋敷の屋根ぐらいしか見えないのですが
私は、その横を曲がって道沿いに 屋敷の横を歩くんですね。
横からは 丸見え。

大きなお屋敷なので、縦長の窓がずーーっと続きます。

誰も住んでいる気配はなく、
「空き家なんだな」と思っていたある日
中に電気がついているのを見て 腰が抜けるほどびっくりした事がある。

「あの洋館はどうなったんだろう」と思っているせいか
今でも、時折 夢を見る。

その夢というのが、
いつも同じ。

そこを歩いていくと 昔の様に建っていて
「あーー良かったーー、残っている」と思って
そっと門を押すと 門が開くのです。(夢だからね)

そんで 夢じゃなかったら私は「空き巣」だが 
夢だからホッカムリもせずに真昼間に堂々と中に入るわけです。

すると、玄関は焦げ茶色の分厚い木の両開きのドア。

なんつったって、夢なもんだから
私はそこも開けて入ってしまう。

廊下を歩いて ダイニングルームを思しき
やたらデカイ部屋に入る。

そこには壁沿いに
 …アンティークが良くわからんので
様式が言えないんですが、ビクトリアンだかなんだか
そんな風の無骨なまでにがっしりしたカボードが備え付けられており
その横には、サービングテーブルがある。

バフェもある。

中央に大きなテーブル。
モスグリーンの布張りのオーク材かなんかの
木の椅子がズラーーっと並ぶ。

クリスタルのシャンデリアが何基か天井から
下がっているが 部屋 全体は ピカピカに明るいという
感じではない。

入った時は 真昼間なのに、
入った途端にシャンデリア輝く夜でも なんの不思議もないのが夢。

私はカバードを開けて 大量の皿と 銀器を確認して
「あー、残っていて良かった」と思う。

その後 私はリネン庫に行き 
そこで大量の麻のナプキンを発見して
「…良かった。あった」と思っている。

隣の扉を開き 今度はシーツとタオルを点検している。

こういう夢を何回も見ている。

一度だけ、庭掃除をしている女の人と
玄関の所で おじぃさんに会っているが
話はしていない。

「あんた、誰?」とも言われない。夢は便利。

同じ夢を何回も見ているので
入ったこともない邸宅の間取り図が書ける位に
知っている…というか 想像してるだけなんだけどね。

この夢を見ると必ず目が覚める。
「あーー良かった」と思って目が覚めるので
少しの間 夢なんだか現実なんだかがわかんない。

久しぶりにこの夢を見た翌日
知人から メールを貰い
彼女が 以前 この洋館のそばに住んでいたのを思い出し
「ねぇ、マンションを出て左に行った突き当りに
大きい洋館があったでしょ?覚えてる?」と聞いてみました。

覚えているそうで
「今、どうなった?」と聞いてみると

「ずっと空き家だったけれど
それが、取り壊して マンションになっちゃったのよ」という事です。

「えええーーー!!!」

メールを何往復かしたあと、彼女が電話をくれたので
(すいません)
詳しく聞くと

良さそうなマンションだったし、近いので
ご主人に「見てきたら?」と言われ

(えええーー!!買うかも知れなかったのーーー!!?
やーねぇ、黙ってて。)

モデルルームも近かった為
見に行かれたそうです。

んでね 彼女が言うには
「入ったらね、『どの位のお部屋をお探しですか』って聞かれたんだけど
高そうだったから『3人家族なんで、2LDKでいいんですけれど…』」
と一番小さい部屋を言ったんだそうですの。

 

私「そう。やっぱり良いお部屋だった?」
彼女「それがねぇ、話んなんないのよ。」

「どして?」
「もう、全然駄目よ」

「駄目だったの?」
「駄目」

「どういう風に駄目?」
「だって、9億円だって言うのよ」

「はい?」
「だから、9億円」

「9億円って…マンション丸ごと?」
「ううん、だから 2LDK」

知り合いの 知り合いの 知り合い(つまり赤の他人)
の親の同級生の隣の家の人…ぐらいで(完全に他人)
3億のマンション買ったという人は知っているが
9億って初めて聞いたわ。

 

「9億円って、いくら内装が良くても、どこにそんなにかかるわけ?」
「だからね、主人と『きっと、クギが金なんだわ』って言ったのよ」

わははーー!爆笑。

よく 億ションで ドアノブが純金とか
地方の温泉で「一億円の黄金風呂」とか言ってるが
2LDKで9億じゃ、ドアノブどころか マンション作る時の
クギも金じゃなきゃ、計算あわねーよな。

マンション作るのに 釘使うのかわかんないけど。

床も壁も総大理石とか 蛇口が金とかだと
いかにもで嫌らしいけど、
クギとかネジが金ってなんかビンボったらしくて素敵。

だけど、どうしてこんなにあの洋館が気になるんだろう。

で、ネットで検索したら

今、神奈川の超高級住宅街に住んでる人で
先々代の千駄ヶ谷の洋館の邸宅を壊した時の
ドアとかをマンションの内装に使っている…というお宅の記事が
あった。

ご親族と注文建築のマンションを建築されたという事で
そういう内装ができるのですね。

このマンションの他にもマンションがあり
そこにも 邸宅から運んだ調度品があるそうです。

他の調度は 金谷ホテルに寄贈したそうだ。

あのクラシックホテルに寄贈する程の調度があるのは
あの洋館じゃなかろうか。


余りプライベートの事は書けないという事で
詳しくは書いてなくて残念なんだが
写真に写っているドアは 私が夢で見た
イメージそっくりだったんだよなぁ。

何の根拠もないな。

「だって、夢に出て来たんだからっ!」…って。

 


こんな風に書くと スピリィチュアル方面に
「前世はここのお嬢様だった」と言うんだと素敵なんだと思うが

邸に入ったら まっすぐに カバードに行き食器や銀器を調べたり
そのあと、すぐにリネン庫に走り 麻のナプキンを調べているあたり
あたし、どうみても、お嬢様じゃなくて、女中だったんだろうなぁ…。

お嬢様だったら
「お父様が特命大使でドイツに行った時に
持ち帰った ベーゼンドルファーのグランドピアノ」
とかの所に行って弾くんもんなぁ…。

あたし、皿の枚数 数えてたもんな。

ディナーセットが 何セット…って。
「あ、良かった、揃ってるわ」ってさ。

番町皿屋敷じゃんよ。
1まーーい、2まーーいって。

シーツの畳んだ折り目が汚くなってたらやだな…とか
広げてみたりして。

…という事で 洋館関係の写真がないもんで
昨日作った 山芋炒め。

父にヤマカケそば作ってやろうと思って買ったけど
作らなかったから、そろそろ、やばくなりそうな山芋と明太子で。

 

残ったハムとチクワで弁当のオカズのオマケ。
腹の足しにはならんが、オマケっつうか、隙間埋めだから。

ちくわを開いて そこにハムを乗せて
くるくる…。

上にマヨネーズを乗せて オーブントースターで焼くだけ。

でも、2枚しかハム減らない。

金谷ホテルと書いてリンクを貼るのに
HPを検索して見て
大昔ここに行って一緒に行った人と大喧嘩をしたのを
思い出しました。

 

大喧嘩の理由。


あたしがゲラゲラ笑ったから。


「なんだー!!このホテル!」とか言って。

若かった私は あの和洋折衷加減が
おかしくて仕方なかった。
ほら、箸が転んでもおかしい年頃だからさ。

怒られました。

「躾がなってない」とか
「常識がない」とか


怒られた挙句に食事が
川魚ばっかりで、当時 魚が好きじゃなかった私は
食べるものがなーーんも無く、泣き泣きホテルから
出て延々と歩いて店を探し 菓子パンを買って食べたんでした。

「ここは!ラーメン屋も、ねーのかよ!」と怒りながら。

「日光に来て『お肉が食べたい』なんて、
なんて事を言うんだ」とかも、言われた。


日光で肉喰っちゃいけねーのかよ!

つか、肉が食いたいんじゃなくって
わたしはーー、頭がついてる魚が食いたくないのよーー。

 


箱根の富士屋ホテルでも
同じような失態をやらかしました。

会社の旅行で○禅寺Kホテルにも行ったな。
ボートハウスなんて 洒落た物を知らなかった
物知らずの私は「ホテルじゃないじゃんよ…小屋?」と思いました。

随分素敵に建て替えたんすねぇ。

歳月の流れを感じますです。


100平米を超えるスィート。



…なのに入り口のドアが緑。

何故に緑?
開けるとイキナリ外で
赤く塗った非常階段とかが有りそうだ。

普通 100平米を越すようなスィートだと
入り口は個人の自宅の玄関ホールの様に
チェストとか鏡とか、小さい椅子とか、あるけどな。
なんもないな。

体操マットとか跳び箱とか置けそうだな。
バレーボールのボールとか。
得点ボードとか。

置くわけないけど。

 

壁から電気出てるしな。


こういう事を言うと本気で怒りそうな人とは
行かない方がいいです。 

…ってか、こういう事を言わないと
怒られません。

だけどね、だけどね、
「言っちゃいけない」と思って黙ってニヤニヤしてると
こういうヤツって

「何笑ってるんだ?」って聞くんだよ。

聞いたから言ったのに怒るんだよ。

 

 

私って、どうも、あのお風呂屋さんとか
歌舞伎座みたいな造りの建物を見ると
ヘラヘラ笑ってしまうという変な癖がある。

なんでなんだろうか。

世が世で…
私が お姫様だったら
自分の家であるお城を見て
毎日 ヘラヘラ笑ってるんだろうか。

…としたら、やっぱお殿様である父親は
志村けんなんだろうな。

嫌だな。

 

 

BBS


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